こんにちは。ハシモです。
昨年の最終取引日である12月30日の東証1部の値上がり率1位であったシンシア(7782)について調べてみました。結論としては買いは見送りとしたいと思います。
株式会社シンシアとは
会社概要
【特色】コンタクトレンズの製造・卸。ネット等の新販路で成長。カラコンも拡大中。生産は海外に委託
【連結事業】コンタクトレンズ100 <19・12>
四季報オンラインより引用(https://shikiho.jp/stocks/7782)
〇株価情報
- 2020年12月30日時点
- ・株価:707円(前日比:+97円/+15.90%)
- ・時価総額:44億円
- ・PER:34.3倍 (メニコン:55.4倍)
- ・PBR:2.32倍
- ・ROE:4.0%
- ・利回り:1.84%
- ・1株配当:13円(ただし、6円は特別配当)
- 〇財務情報他
- ・自己資本比率:70.3%
- ・有利子負債倍率:0.22倍
- ・売上成長率
- 2016年期+16.0%/2017年期-11.7%/2018年期-3.7%/2019年期+4.4%/
- 2020年期-5.0%
- 財務状況としてはかなり良好といえそうですね。売上成長率としては2016年をピークに減少傾向にあり、伸び悩んでいるようです。
材料確認 → 業績好転しているが、、、
前日比+約16%上昇と大きく上げた株ですが、直近で影響を与えている材料について確認を行ってみました。
材料① 業績上方修正
12月23日発表情報(20年12月期):
・売上高4%上方修正(+1億8000万円)
・経常利益75.4%上方修正(1億1400万円→2億円)
・配当3円増額
上方修正の理由としては以下のようです。
当社グループの売上高全体では、シリコーンハイドロゲル素材コンタクトレンズ「SINCERE 1DAY S」を中心にクリアレンズの販売が順調に拡大していることに加え、第4四半期に入り「Miche Bloomin’(ミッシュブルーミン)シリーズ」などを中心にプライベートブランド商品の販売が回復していることから、前回発表予想を上回る見込みです。利益面では、一部の商品について、年末繁忙期の販売促進を目的とした仕入価格の値引きが実現したことなどから、各段階利益は前回発表予想を大きく上回る見込みです。
IRニュースより引用(https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS71077/7419cd29/1115/4470/af1e/d62c83434aa3/140120201222437960.pdf)
この発表を受けて24日以降連日株価上昇基調にあるようです。
24日+17.7%/25日+3.2%/28日+18.2%/29日-5.9%
完全に流れに出遅れてしまいましたね。。。
売上高の増え以上に経常利益が大きく伸びていますが、IR資料に記載の通り、仕入れ価格の値引きによる影響が大きそうですがこれが年末繁忙期という季節性・一時的なもののようなので、来年以降も利益率がそのまま改善するというわけではなさそうです。
材料② コロナ影響
コロナ環境下におけるビジネスへの影響を調べてみました。
コンタクトレンズから眼鏡への切り替え
どうやらコロナをきっかけにテレワークでのPCやスマホ使用時間が増えたことから、目の疲れを感じる人が増えたようで、そういった方々によるメガネ需要が高まっているそうです。
メガネ業界もコロナウイルス禍で需要を伸ばしている業界の1つで、Zoffにおいては、全体の売上に関しては、新型コロナウイルスが拡大していた3月~5月にこそ(休業や時短営業により)前年比を下回ったものの、休業明けの6月以降はほぼ毎月前年比を上回る結果に。また、Zoffでは今年4月末より、3,000円(税別)のブルーライトカットコートを「0円」で提供するサービスをスタートした影響もあり、直近1ヶ月のブルーライトカットレンズ、パッケージメガネ(度なしブルーライトカットレンズのメガネ)の合計販売数が、毎週前年比約500%を記録。
株式会社インターメスティック プレスリリースより引用(https://www.zoff.co.jp/img/topic/migration/information_image/2020/1217/20201217.pdf)
こうした眼鏡需要の高まりに伴い、コンタクトレンズ業界としては全体的に需要は減少することになるのではないかと思います。しかし一方で、ここからは想像ですがコンタクトレンズの使用頻度が減少することで、コンタクトレンズの中でも2週間タイプから1日の使い捨てタイプへと需要がシフトすることも考えられるのではないかとも思います。毎日つけないのであれば、洗う手間など考えたら1日タイプの方が楽でいいですからね。市場の全体規模動向と1日タイプへの需要シフト、トータルでどういった影響が今後どう出てくるのでしょうか?
目元おしゃれへの需要増加
こちらもコロナをきっかけにマスク着用が一般となった中、目元のメイクに力を入れる女性が増えているようです。
「どのようなメイクに力を入れるようになりましたか?」と質問したところ、『眉+アイメイク(57.6%)』と回答した方が最も多く、『アイメイク(21.1%)』『フルメイク(18.6%)』『眉メイク(2.6%)』と続きました。
PR TIMES 株式会社アップビート プレスリリースより引用(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000049407.html)
シンシアが展開するプライべート商品の「Miche Bloomin’(ミッシュブルーミン)シリーズ」はカラコンやつけまつげや目元の化粧品のようで、まさにこのトレンドは追い風となりそうです。ただ、化粧品は多くの会社が出している商品だと思いますし、私にはこのプライベート商品がどこまで差別化できており、今後市場シェアや売り上げを高めていけるのかさっぱり分からない、というのが正直なところですね。。。
投資判断 → 見送り
直近での業績上方修正の実績や多少追い風となりそうな外部環境の存在はポジティブな要素ですが、直近5年間の売り上げ成長率があまり芳しくない点、私自身がシンシア社の業界における強みがあまり理解できなかった点(調査不足なのかもしれませんが、、、)からひとまず投資は見送りとしたいと思います。
数か月後に「あの時買っておけばよかった~」となるかもしれませんが、その時投資するかどうかをまた考えてみたいと思います!
最後までご覧いただきありがとうございました! 以上ハシモでした!
あくまで投資は自己責任でお願いします。
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